子どもに『何か習い事をさせようかしら?』と思ったとき、まず思い浮かぶのが「そろばん教室」と「公文(くもん)」ではないでしょうか?
ママ友やパパ友に聞いても意見はバラバラ!
一体、どちらが子どもの教育に適しているのか悩む親御さんは本当に多いです。
- そろばんと公文のどちらを選べば良いのか正解が分からない
- 人によって意見がバラバラで、聞けば聞くほど悩んでしまう
- それぞれのメリット・デメリットを明確に知った上で判断したい
「そろばん」と「公文」は、それぞれ独自のメソッドがあり、その特徴をよく理解することが重要です。
どちらにも良し悪しがあるため、ご家庭の教育方針にあった方を選ぶと良いでしょう。
【そろばん】がおすすめの人
計算力、集中力、忍耐力、空間認識力など、学校生活では身につきにくく、幼い頃から大人になっても役に立つ将来性のあるスキルを身につけたいと考えている。(中学受験でも有利)
【公文】がおすすめの人
学校の授業で分からないところをなくしたい。
学習の補強をしたいと考えている。
我が家は「そろばん」を選びました!
この記事では、「そろばん」と「公文」のどちらがいいのか、あなたのお子さんならどちらを選ぶべきか分かるように違いを解説します。
漠然と習い事を検討していた親御さんも、周りの人の意見がバラバラで悩んでいた人も、この記事を読めば自分で判断することができるようになります。
「公文」と「そろばん」の違いは?
公文式とは?
公文式は、個々の能力に応じて学習を進めることができる学習塾です。
講師は生徒1人1人の習熟度に合わせた演習プリントを用意し、得意な子供はどんどん先へ進むことができ、学ぶ速度がゆっくりな子供は無理なく自分のペースで学べるのが特長です。
大人数の生徒に対し、一斉に同じ授業をする一般的な学習塾にありがちな「速い子と遅い子の間に生じるストレス」を避けることができます。
そろばんとは?
そろばんは、右脳と左脳をバランス良く活性化し、空間認識能力や創造力、論理的思考力などを鍛えることができます。
最近では国語力の向上にも効果があることが証明されており、一般的に知られている「記憶力」や「集中力」だけでなく、実に様々な効果が期待できます。
また、中学受験では上位級の珠算検定の取得は、試験でも内申点でも優位に働きます。
脳が柔らかいうちに
右脳と左脳をバランスよく鍛えられるのは魅力ですね。
「公文」と「そろばん」のメリット・デメリット
公文のメリット・デメリット
- 自主学習の習慣が身につきやすい
- 自分のペースで学習を進めることができる
- 学校の算数や数学の授業内容には対応している
公文では、自分で学習を進めていくスタイル(先生は教えない)のため、自主学習の習慣が身に付きやすくなります。それによって自己管理能力の強化が期待できます。
また自分のペースで学習を進めるため、理解不足の分野も分かるまで徹底的に補強することができます。
さらに、公文(くもん)の学習は、学校の算数・数学に対応しており、学校で習うことの先取りができることも多いため、学校の授業だけでは理解不足を感じている場合はおすすめです。
- 月謝が高い
- 自学自習(先生が教えないのが公文式)
- 思考力は身につきにくい
公文は「月謝が高い」というのは、よく言われるデメリットです。
公文は「自学自習」のため、「先生が教えない」という独自スタイルが合わないお子さんも多いです。大量の反復練習を自学自習することにモチベーションを維持できず、子供が飽きて公文に行きたがらなくなる子もいます。
1度そうなってしまうと、子供のやる気を引き出すために親御さんのサポートが必要になってきます。
また、公文式のカリキュラムは、子どもの「深い思考力」を育むのに適しているとは言えません。
公文式での学びは、各教科の基礎的な部分に特化しており、特に算数では単純な計算問題に焦点を当てています。図形や文章を理解する問題は含まれておらず、小学生でもスムーズに高校レベルの算数問題に到達できるのです。
しかし、この方式には潜在的な大きな弊害があります。数字を瞬時に処理することを優先するあまり、思慮深い考察を欠いた学習習慣が身についてしまう可能性がある点です。
数字の迅速な処理は、一見すると役立ちますがそれは本質的な思考力を身につけるための手段でしかありません。計算力やスピードに優れることは重要ですが、それに偏ることなく、じっくりと考える力を育むことが求められます。
これらの点を踏まえた上で、親御さんは「公文」をさせるのか、計算力や論理的思考力を育む「そろばん」を習わせるのか判断すると良いでしょう。
そろばんのメリット・デメリット
- 暗算力が身につく
- 集中力、忍耐力、空間認識力、創造力、論理的思考力など様々な能力が養われる
- 珠算検定や暗算検定などの資格を取得できる
- 目標をもって計画的に進めることから「努力が実を結ぶ」ことを体験できる。
そろばんの主なメリットは、計算力だけでなく暗算力や集中力、忍耐力、空間認識力、創造力、論理的思考力など様々な能力が養われます。
手を使った学習により、右脳も左脳もバランスよく活性化させ、数字の理解をより深くすると言われています。基本である九九もしっかり叩き込まれるので年長さんのうちから取り組めば、小学校では算数が得意な子になれます。
そろばんには、大会に参加したり検定試験を取得することができます。
ただ学習を繰り返すだけでなく、検定試験の合格や大会の優勝という明確な目標に向かって計画的に進めていくことから自然と「努力が実を結ぶ」ことを子どもながらに体験できるのは良い教育になります。
- 学校の算数や数学の授業内容には対応していない
- ダメな先生に当たると上達に時間がかかり、挫折する子が多い
そろばん教室では、学校の授業で習う算数の問題などには対応していません。学校の授業の補強をしたいなら「そろばん」ではなく、「公文」を選ぶことをおすすめします。
また、そろばん教室選びは非常に重要で、ダメな先生に当たってしまうと上達に時間がかかり挫折してしまう可能性があります。せっかくお子さんにやる気があっても、先生との相性や力量の問題で挫折するともったいないですよね。
家から近いという安易な理由でそろばん教室を決めるのは絶対に避けてください。もし、家の近くに1つしかそろばん教室がない場合は「オンラインのそろばん教室」も視野にいれて比較検討してください。
そろばんは長期にわたって学ぶので、教室選びの失敗は致命的です。
お子さんの努力が無駄にならないように、しっかり比較検討しましょう。
公文式の具体的な効果
公文式を通じて子供たちは確実な計算力と理解力を備えることが可能です。それだけでなく、独自の自主学習を通じた知識の定着や受験対策にも強力な基盤となります。また、公文での学び方を通して、文章の理解力や解析力が自然と延びていくでしょう。
計算力の向上が期待できる理由
公文式の教材は小さなステップで進むため、子供たちは反復練習を通して自然に計算力を身に付けます。このプロセスは、特に紙と鉛筆を使って手書きで数を経験することから、暗算力と反射的な計算力を高めることに繋がります。正確なスピードで計算を行う習慣が定着し、算数への自信が育まれます。
自主学習力がつく仕組み
公文式では始めに現在の学力を診断し、それに基づいた最適な教材を提供します。そのため、子供は自己の学びのペースを把握し、主体的に学習計画を立てることが可能です。日々の小さな目標達成が自信となり、やがて大きな目的の達成に繋がるという成功体験を積み重ねやすい環境にあるのです。
読解力や文章力も改善される?
公文では国語の教材も充実しており、文章を理解する上での基礎的な読解力を確実に身につけることができます。単なる計算の繰り返しに留まらず、物語や説明文を通じて表現力や文章力も育まれます。これにより、言語習得にも直結する学びが得られ、子供全体の学力向上を図ることができるのです。
受験対策としての公文式
公文式は、基礎力の向上に重きを置いており、そのため日々の学習が最終的には受験対策へとつながります。経験を積んだ指導者のフォローのもと、教科書にない応用問題も解く力を養える環境が整っており、公文での学びが受験の際に大きなアドバンテージとなることでしょう。
そろばんの具体的な効果
そろばんに触れながら数字に親しむことで、自然と計算力や集中力を高めることができます。この伝統的な学習法は、暗算力の強化や脳の発達にも影響を与え、論理的思考力までも発展させます。
最近では、そろばん学習が「国語力の向上」にも効果があることが証明されていることから、そろばんの期待度も益々高まっています。
暗算力が身につく理由
そろばんでの学習は、指を使って珠を動かしながら計算を行うため、数値を直感的に理解することが求められます。この繰り返しの訓練により、頭の中で数を操作する力、すなわち暗算力が自然と身についていきます。これにより、複雑な数字も瞬時に処理する能力が育まれるのです。
集中力と記憶力の向上
そろばんの訓練は、結果を素早くかつ正確に出さなければいけないため、高度な集中力が必要とされます。その過程で自然と集中力が鍛えられ、ひいては記憶力の向上にも寄与します。このような効果は、学校での授業や家庭での学習においても大きな支えとなります。
そろばんが脳に与える影響
手を動かすことと頭を使うことを同時に行うそろばんは、脳の活性化に非常に役立ちます。右脳と左脳の連携が促進されることで、クリエイティブな発想や柔軟な思考を養うこともできます。これにより、計算のみならず、他の知的活動にも好影響をもたらすことが期待されます。
論理的思考力の発達
そろばんを使った学習は、そのプロセスが明確であるため、子供たちは論理的に物事を考える習慣を自然に身に付けることができます。計算の手順を理解し、それを正しく再現することで、段階的な思考が深まります。こうした訓練によって、論理的に物事を分析し、解決策を考え出す力が養われます。
受験で有利な珠算検定
中学受験の対策として珠算検定を取得するお子さんは多いです。
そろばんによって暗算が得意になると限られた試験時間を有効に使えますし、内申点や面接時にも役に立ちます。
「公文」と「そろばん」の選び方のポイントと注意点
子供の個性や興味に合わせた教育方法の選択は、教育の成功に欠かせません。
それぞれの教材や方法の特性を理解したうえで、最適な選択を行うことが必要です。
また、家庭との連携やコストパフォーマンスの観点など、選び方のポイントをご紹介します。
子供の性格や興味に合わせた選び方
教育教材や方法を選ぶ際には、まず子供の性格や興味を考慮することが重要です。
公文は自主的に学ぶ姿勢を育てるのに適しており、そろばんは数字や手を動かすことに興味がある子供に向いています。どちらを選ぶにしても、子供の反応を見ながら無理のない範囲で選択を行うと良いでしょう。
嫌なことを無理やりやらせても効果はありません。本人のやる気や興味の度合いを客観的に見た上で本人の意思も尊重して決めることが重要です。
体験教室の活用
初めて公文やそろばんを始める前に、無料の体験入学は必ず利用しましょう。
公式サイトの情報だけでなく、実際に体験してみることで子供がその学習方式に適応できるか、先生との相性は悪くないか、指導方法に問題はないかなどが分かります。
また、子ども自身が興味を持てるかどうか、続けていけそうかどうかの確認もできるので、必ず無料体験は利用しましょう。
評判や口コミの確認
既に公文やそろばんに通っている人の意見も大いに参考になります。
インターネット上の口コミや、知人からの経験談を聞くことで、無料体験では汲み取れないリアルな情報を得ることができます。
特にネガティブな意見やデメリットについては事前に理解した上で、無料体験の結果や子どもの意見などから総合的に判断すると良いでしょう。
費用対効果
教育にかける費用と得られる効果のバランスは非常に大切です。
公文もそろばんも長期に渡って習うため、経済的な負担も考慮しなければなりません。費用に対する成果をしっかりと見極め、長期的な視点で判断することが大切です。
家庭との連携は重要
子どもの学習は家庭のサポートなくしては成り立たないことも多いです。公文やそろばんの学びをサポートするうえで、日々の学習習慣を維持するために家庭での声かけは欠かせません。
子どもの学習に対する親の関心が高ければ高いほど、子どもの成績が伸びる傾向にあるため、結果だけでなくプロセスもしっかり褒めてあげることが大事です。
親のサポートは、公文とそろばんのどちらを選んでも必要なことです。
そろばんに関しては「検定試験の合格」という目標を立てやすく、自他共にスキルの向上が目に見えて分かるのため、応援しやすいのは「そろばん」です。
もう1つの選択肢「進研ゼミ」
そろばんと公文は、それぞれ異なる学び方と効果を持っています。
そろばんは計算力や集中力を高めるのに適しており、公文は国語や算数など幅広い基礎学力を鍛えるのが得意です。ただし、どちらも継続的な取り組みが求められるため、子どもにとって負担になる場合もあります。
もし「そろばん」や「公文」がハードルが高いと感じる場合、自宅で気軽に取り組める学習教材 こどもちゃれんじ
この教材は、子どもの学年や発達段階に応じたカリキュラムが充実しており、遊び感覚で基礎学力を身につけられる仕組みが整っています。また、親子で一緒に楽しめる工夫がされているため、学びの時間が家族のコミュニケーションの場にもなります。
たとえば、計算力をそろばんで鍛えた後、 こどもちゃれんじ
ぜひ、お子さんに合った学び方を見つけて楽しく続けられる環境を作ってみてください。
こどもちゃれんじの公式サイト進研ゼミ「小学講座」の公式サイト
どちらを選ぶかの最終結論
最終的に公文かそろばんを選ぶ際には、子供の学習スタイルや家庭の環境、費用対効果から総合的に判断しましょう。
どちらの選択が子供の未来に繋がるのか、親としての視点からもしっかりと見極めたうえで、最適な学びを提供してあげるのが良いでしょう。しかし、何よりも重要なのは「子供の興味とやりがい」を尊重することです。
習い事をするのは、お子さんですからね。
もし、そろばん教室を通うと決めたなら、そろばん上位級を持っていて教える技術の優れたプロの講師から学べる「オンラインそろばん教室」をおすすめします。
そろばんは数年かけて身につける習い事です。
家から近いという安易な理由で良いのか悪いのか分からない近所のそろばん教室に通うのだけは避けましょう。教え方が下手だったり、効率が悪いと、身につくスキルも身につかず最悪の場合は挫折することになりかねません。
大切な時間を無駄にしないように、「オンラインのそろばん教室」と「近所のそろばん教室」の両方の無料体験にお申し込みをして、しっかりと比較検討することをおすすめします。
また、暗算力を身につけたいと考えているなら、そろばんを応用した暗算学習アプリのそろタッチ
我が家の選択
我が家でも「公文」と「そろばん」で、迷った時期がありました。
今では、そろばん教室を選択して正解だったなと思っています。
同じ時間を使うのなら学校で学べること以外で、人生の幅を広げられるものを選びたいという親の思いと、「そろばん=かっこいい!」と子供が結構くいついてくれたのが決め手でした。